【Git入門】なぜ私たちはGitを使うのか?タイムマシンでコードを守る方法
公開日: 2025年9月24日
プログラミング初心者の頃、僕はGitを使わずに開発をしていました。
ファイルのバックアップ方法は、フォルダをコピーして「app_20250924.py」「app_最新_修正版.py」「app_本当の最後.py」という名前をつけること。
ある日、徹夜で書いたコードが動かなくなり、元に戻そうとしたら、どれが動くファイルなのか分からなくなりました。 結局、間違って最新のファイルを上書きしてしまい、3日分の作業が水の泡に...。あの時の絶望感は忘れられません。
もし当時の僕に会えるなら、肩を掴んでこう言いたいです。 「今すぐGitを使え。それは最強のタイムマシンだ」と。
今日は、Gitが単なるバックアップツールではなく、なぜ世界中のエンジニアに愛される「開発の命綱」なのかを、実体験を交えて解説します。
理由1:いつでも「あの時」に戻れる安心感 (タイムマシン)
Gitを使えば、RPGの「セーブポイント」を作るように、コードの状態を保存できます。
git commit -m "ユーザー登録機能の追加が完了"
この commit というコマンドを打つだけで、その瞬間の全てのファイルの状態が歴史に刻まれます。
もしその後、コードをいじってバグだらけになってしまっても、たった一行のコマンド (git reset --hard) で、セーブポイントの状態に一瞬で戻れるのです。
「失敗しても、いつでも戻れる」。 この絶対的な安心感があるからこそ、僕たちは恐れずにコードを書き換え、新しい機能に挑戦できるんです。
理由2:「もしも」の世界線を創造できる (ブランチ)
Gitのさらに強力な機能が、「ブランチ (branch)」です。 これは、現在のコードから分岐した、「もしもの世界線(パラレルワールド)」を作る機能です。
例えば、動いているWebサイト(mainブランチ)に、実験的な「クーポン機能」を追加したい時。 そのまま本番コードをいじるのは怖すぎますよね。
git checkout -b feature/coupon
こうすると、「クーポン機能開発用の世界」が新しく作られます。 この世界の中でなら、どれだけコードを壊しても、エラーを出しても、本番のWebサイトには1ミリも影響しません。
そして機能が完成したら、その変更だけを安全に本番の世界に統合(マージ)する。 この機能を知った時、僕は「これで本番環境を壊して怒られることはないんだ!」と、心の底からホッとしました。
理由3:チーム開発を可能にする (GitHub)
GitとGitHubを使うことで、複数人での開発が劇的にスムーズになります。
- Aさんは「ログイン機能」の世界線で作業
- Bさんは「決済機能」の世界線で作業
お互いの作業が干渉しないので、同時に別のファイルをいじっても大丈夫なんです。 初めてチーム開発で、自分の書いたコードと他人の書いたコードが綺麗に合体(マージ)した瞬間は、パズルのピースがハマったような感動がありました。
まとめ
Gitは、難しそうに見えて、実はとても優しいツールです。
- commit で、過去への安心なセーブポイントを作り、
- branch で、未来への安全な実験場を作り出す。
Gitを覚えることは、単なるツールの学習ではありません。 「失敗を恐れずに挑戦する自由」を手に入れることなのです。
まだGitに慣れていないなら、まずは git commit を、ゲームのセーブのようにこまめに行う習慣から始めてみてください。
その一行が、未来のあなたを絶望の淵から救ってくれる日が、必ず来ますよ。
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